2021年8月10日 トピックス

サンゴの同調産卵の合図を世界で初めて明らかに~日没から月の出までの「光のギャップ」が同調産卵の合図だった~

台湾中央研究院の野澤洋耕博士、Che-Hung Lin博士、Aziz J Mulla大学院生と琉球大学熱帯生物圏研究センターの高橋俊一教授(理工学研究科)との国際共同研究チームによる研究成果が、米国科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載されました。

・サンゴは初夏の満月の前後に同調産卵しますが、サンゴが何を合図に産卵日を決定し、産卵を同調させているかは不明でした。
・国際共同研究チームは月光(夜間の光)が産卵日に与える影響を野外と実験室で調べました。
・実験の結果、月光が産卵を抑制していること、また太陽光と月光を受ける時間帯の間に「光のギャップ(暗闇の時間帯)」が生まれると月光の抑制効果は失われ、これが産卵を誘導する(産卵日を決める)合図となっていることを明らかにしました。
・本研究はサンゴの産卵日を決定する合図を明らかにした世界で初めての成果です。本研究成果は、産卵日の予測や産卵誘導(養殖)への活用が期待されます。

発表概要

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