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理学部長 山崎 秀雄

無理を夢理に変える未来創造の学舎

 

[本学部の特徴]

  理学部は、1950年の琉球大学開学時に設置された最初の四学部の一つです。本学で最も古い歴史を持つ理学部は、米国ランド・グラント大学の精神と伝統を色濃く残しています。琉球大学理学部では、数学、物理学、化学、生物学、地学の真理探究を唯一の目的とするのではなく、基礎科学の英知をもって地域社会と国際社会に貢献することも重要なミッションだと考えています。沖縄の持つ特異な歴史的背景と、亜熱帯島嶼の豊かな自然に育まれて、琉球大学理学部は他に比類なき個性を、教育と研究に発揮してきました。

 水産学(海洋生物生産学)のような応用科学分野が理学部に見られるのは、国内の大学では大変珍しいことです。ランド・グラント大学として出発した本学では、基礎学問分野でも米国型実用主義が重んじられ、1959年に海洋生物(水産学)コースが理学部に設置されました。それ以降、沖縄の水産人材育成は理学部が担うこととなりました。一方、サンゴの研究も理学部から始まっています。黎明期にあったサンゴ礁生物学を確立させるために、瀬底島に理学部附属臨海実験所(現熱帯生物圏研究センター瀬底研究施設)が設立されました(1971年)。半世紀近く経った今では、サンゴ礁生物学の国際的な研究拠点として沖縄は知られるようになっています。1975年には 、海洋学および地球科学の強化を目的として、国立大学初となる海洋学科を新設し、地球規模の課題も取り組むようになりました。その後、数学、物理、化学、海洋、生物の五学科は、1996年に数理科学科、物質地球科学科、海洋自然科学科の三学科に改組され、現在に至っています。

 理学部には、沖縄の自然環境に立脚した個性的な研究と、米国型リベラルアーツ教育の古き良き伝統があります。時代の要請に従って、自らの形と役割を変化させてきた理学部には、人材育成の定型はありません。我々の未来にも決まった形はありません。琉球大学理学部は、基礎科学の英知を駆使して「無理」を「夢理」に変えることができる未来創造型人材の育成を目指しています。


 
 
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